精神調律について

好きなアニメでサイコパスというアニメがある。SFで犯罪者を数値管理するというシナリオなんだが数値で管理出来ない犯罪者が出てきてどうやって対応するか。既存のシステムとの乖離をどう埋めるか、というシリアスな展開のアニメだ。その中で紙の本は絶滅寸前なのだが、紙の本を読むことは身体性を伴うので精神調律になりお勧めだ、と悪役が言うセリフがある。

 

自分は酷く面倒くさがり屋だ。友達と飲みに行く予定を作ったとしてもその予定のために外出する準備をしなければならない、ということに絶望的に面倒くさいと思う。そしてその予定をキャンセルしたくなる。ただ相手が自分のためにスケジュールを空けてくれているということを思い出してなんとかギリギリ家を出れる。なんて具合

 

料理も洗濯も掃除も家事はなに一つ好きではなかったが、好きでないことをいかに楽に出来ないか?と考えているうちにいつの間にか興味を持つようになっていた。今は狭い部屋なので掃除機だが、前の家ではルンバを初期の段階で購入し、積極的に使っていた。ただルンバの場合はルンバを稼働するための準備があり、床に物を置かずに机の上などに移動させる、という下準備がある。これも実際やってみないと分からないことで試行錯誤していく内に面白いなと思う自分がいた。

 

料理はスチームレンジやミキサー、低温調理など色々試したが今はレンジで出来るドライカレー(りゅうじさん参考にしてます)と鶏もも肉を麹に付けておいたのをフライパンでMAX弱火で煮込む、という料理しかしない。後は玉子焼きとコンビニで買ったサラダ、豆腐で済ませている。そんな単純な料理なのに微妙に毎回味が違うので料理は本当に奥が深い、そして美味しくできた時に単純に嬉しい。

 

掃除と洗濯は結果として綺麗になる、ということに対して大体同じ結果になるが、料理に関してはまったく同じ味ということがほぼ無いので精神調律になる気がする。作っている過程でまったく別の事を考えて料理に集中出来ていない自分に気が付けたり、逆にすごく集中出来る時もある。そして計量は一切しないので味に毎回差が出てそれを分析するのも楽しい。

 

瞑想やヨガなど自分を俯瞰してみる行為もあるが、実は日常生活においても自分の状態を図れるようになってくる、そういう意識を持ちながら今自分はどういう状態なんだろう、ということを考えながら家事をすると少しだけ楽しくなるのではないか、ということを考えていた。

 

でも洗濯だけはまだ好きになれない、晴れていないとそれだけでやる気が削がれてしまう。かれこれ5年ぐらい乾燥機付き洗濯機を買おうとしては、実行出来ていないおれが洗濯を自動化出来る日はくるのだろうか。